ウクライナの学生に遠隔授業の配信を開始!
本学では、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、学びの機会が奪われたウクライナの大学院生に対して、遠隔授業の配信(教育支援プロジェクト)を開始しました。
このプロジェクトは、ウクライナ?ハルキウ州出身で、本学大学院教育マネジメント室に勤務するフォミチョヴァ?クセニヤ技術補佐員を通じて、国立航空宇宙大学(ウクライナ?ハルキウ州)のセルギー マルコヴィッチ副学長から授業提供の要請があり、ウクライナの学生たちを支援することは教育者としての使命であると考え、他大学に先駆け取り組みを進めてきました。
4月8日(金)には、授業配信が開始したことをお知らせするため、プロジェクトの代表機関である国立航空宇宙大学と合同で、記者会見を開催しました。
会見では、島田眞路学長から「厳しい状況下にあっても勉学を渇望するウクライナの学生さんにとって、確かな学びの効果が得られるように、できる限りのサポートを続けていく。現在はオンデマンドのみであるが、今後はオンラインでのディスカッションの機会を提供したい」と挨拶があり、国立航空宇宙大学と国立経済大学の学生36名に対し、AI(人工知能)分野3科目の授業配信を開始、さらに計4大学※1の学生495名に対し、AI分野の7科目の受講登録を調整していることなどの説明がありました。
塙雅典学長補佐?大学教育センター長からは、授業配信システムについて、郷健太郎工学域コンピュータ理工学科教授および西﨑博光工学域メカトロニクス工学科教授からは、配信した授業科目内容についての説明がありました。
今回の支援に対し、マルコヴィッチ副学長は、「山梨大学の迅速な対応に感謝している。このプロジェクトがウクライナ国内に広がり、政府にも伝えられ、国際レベルの大きなプロジェクトとなろうとしている。また、教育支援のみならず、ウクライナの将来への希望へと繋がり、人々の心の支えとなる」と感謝の気持ちを述べられました。
さらに、ロシアからの砲撃により、大学のキャンパス構内の建物も破壊され、とても危険な状況であると説明し、国外へ避難できない学生や大学周辺の住民らが大学内の地下に避難しているため、大学が一丸となり、人々の生活支援を行っていると報告されました。
また、避難先のポーランドで授業を受講している国立航空宇宙大学大学院修士課程1年生のアリョーナ ヴェブリツィカさんは、「避難先でもいつでも受講できるオンデマンド方式がとても便利。担当教員と対面で通信できることを楽しみにしている」「今回受講しているAIの授業がとても面白く、色々な分野の授業が受けられるようになってほしい」「避難先から安全な家に戻り、ウクライナのために明るい将来をつくりたい」と授業を受講した感想や今後の夢を語りました。
最後に、茅 暁陽副学長?国際交流センター長から「学生のために、輝ける未来と平和を共に創っていきましょう」とウクライナ側へメッセージを贈りました。
ウクライナの人々が一日も早く平和な日常を取り戻すことを願い、本学は引き続き、本プロジェクトに取り組んでまいります。
※1?National Aerospace University(国立航空宇宙大学)
?Simon Kuznets Kharkiv National University of Economics(国立経済大学)
?Ukrainian State University of Railway Transport(国立鉄道交通大学)
?Kharkiv National University of Radioelectronics(ラジオエレクトロニクス大学)
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