チェンリーチュイン工学域准教授と卒業生の松田健史さんが2025年度質量分析学会論文賞を受賞

2025年8月4日 华人策略中心论坛_华人策略网站-【中国科学院】&

 令和7年6月22日(日)、沖縄県石垣市で開催された「アジアオセアニア質量分析会議2025(AOMSC2025)」において、チェンリーチュイン工学域准教授と松田健史さん(本学大学院修士課程工学専攻電気電子工学コース修了)が2025年度質量分析学会論文賞を受賞しました。
 本賞は、日本質量分析学会の会誌に掲載された原著論文が質量分析学に大きく貢献した著者に授与されるものです。
 論文の題目は、「Direct ESI-MS of Ionic Liquids Using High-Pressure Electrospray From Large-Bore Emitters Made of Micropipette Tips」です。
 本研究では、本学にて開発された高圧イオン源を用いて、従来法では取り扱いが困難であった希釈していないイオン液体の直接エレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI-MS)を実現しました。使い捨てのマイクロピペットチップをエミッターとして用いることで、粘性が高く詰まりやすい試料の取り扱いが容易になり、高圧条件下での操作により、安定したエレクトロスプレーが可能となりました。さらに、導電性の高いイオン液体におけるエレクトロスプレー特性として、世界で初めて異常な負性微分抵抗が観察されたことが評価されました。
 チェン准教授は、「今後は、高圧エレクトロスプレーの物理特性に対する理解をさらに深め、その知見を新たな応用展開へとつなげたい」とコメントしています。